フラメンコの代表曲

グアヒーラ

グアヒーラは、中南米起源の曲がフラメンコ化された曲です。

グアヒーラの歌詞のテーマも、キューバやその首都ハバナの様子、キューバの女性たちのことなどが多く、ゆったりとのどかな雰囲気で歌われます。

グアヒーラのコンパスは8分の6拍子と4分の3拍子が繰り返され、12拍のうちアクセントは1・4・7・9・11拍目にあります(ノリとしては1・2・3/1・2・3/1・2/1・2/1・2という感じです)。

曲調は長調で、リズムもはっきりしており、全体的に明るい雰囲気です。

グアヒーラにおいては特にカホンやボンゴなどの打楽器が活きるのも、中南米起源の曲だからでしょう。

グアヒーラは、最後はブレリア、もしくはタンゴで締めることが多く、陽気で愛嬌があり、またかわいらしい色気も感じられる曲です。

グアヒーラを踊るときには、アバニコ(扇子)を用いることが多いです。

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フラメンコの代表曲

シギリージャ

シギリージャは、フラメンコの奥深さ、荘厳さを感じさせる曲で、ソレアと並びフラメンコにおいて重要な曲です。
シギリージャは全体的に悲愴な雰囲気の漂う曲ですが、バイレ(踊り)もカンテ(歌)も強い感情が必要とされます。

シギリージャの大まかな構成は、「ティリティリティリ〜」と始まることの多いカンテのサリーダ(出だし)、厳かな雰囲気の歌振り、エスコビージャ(足技)に続き「マチョ」と呼ばれる締め歌で終わります。
全体的にはゆったりとしたテンポですが、マチョにつながる頃はギターでもコンパスが強調され、激しくドラマティックな展開を見せます

シギリージャのリズムは12拍を1コンパスとしますが、リズムは少々複雑で、アクセントは1・3・5・8・11にあります。

シギリージャを舞台で踊るときには、パリージョ(カスタネット)やマントンを用いたり、バタ・デ・コーラ(後ろの裾が長い衣装)を着たりすることもあります。

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フラメンコの代表曲

ファンダンゴ

ファンダンゴには、地方や歌う人によりさまざまなスタイルがありますが、踊るためのファンダンゴとしてはウエルバ地方のもの(ファンダンゴ・デ・ウエルバ)が有名です。

ファンダンゴは、ソロで踊る曲というよりは、セビジャーナスのように2人以上で踊るのが一般的です。

ファンダンゴ・デ・ウエルバは、やはりセビジャーナスと同様に4つの曲から成り、パリージョを用いて踊られることが多いです。

ファンダンゴのコンパスは3拍子です。

ファンダンゴのうち、ナトゥラレス(自然の)もしくはペルソナレス(個人の)と呼ばれるものは、リズムは重要視されず歌のニュアンスが強調されるため(カンテ・リブレといいます)、踊るためのものではありません。
これらは、カンテとギターがお互いに寄り添って奏でる絶妙なハーモニーを味わいましょう。

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パコ・デ・ルシア(ギター)

1947年、アルヘシーラス生まれ。

パコ・デ・ルシアは、フラメンコ・ギタリストの第一人者です。
パコ・デ・ルシアの偉大な功績の一つは、ジャズやサルサ、ボサノバなど他のジャンルの要素を取り込んで、フラメンコの伴奏方法や和音進行に革新をもたらしたことにあります。
現在活躍する若手ギタリストで、パコ・デ・ルシアの影響を受けていない者はいないと言っても過言ではないでしょう。

パコ・デ・ルシアは、名カンタオールの故カマロン・デ・ラ・イスラと組んで数多くの名演奏を残し、またジャズ・ミュージシャンでフルート奏者のホルヘ・パルドやエレクトリックベース奏者のカルラス・ベナベンらとセステット(六重奏団)を結成し、来日公演も行っています。
また、カルロス・サウラ監督、アントニオ・ガデス主演の映画「カルメン」では音楽を担当し、自らも出演しました。

パコ・デ・ルシアのこれまでの偉業を超えられるのは、これからも進化し続けるであろうこのアルティスタ(アーティスト)本人しかいないかもしれません。

パコ・デ・ルシアのアルバムは多数リリースされていますが、ジャズ・ギタリストとの共演から得たエッセンスと伝統的なフラメンコが見事に融合し、フラメンコ・ギターの新たな境地を拓いた「シロコ」などは必聴です。

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フラメンコの代表曲

ブレリア

フラメンコ公演の最後に、出演者一同が輪になってパルマ(手拍子)ではやし立てながら、一人一人が即興で自由に踊る場面をご覧になったことはありませんか?
速いリズムとはっきりとしたコンパス、ハレオ(かけ声)とパルマに彩られた、にぎやかで活発な愛嬌溢れるこの曲がブレリアです。
ブレリアは「burla(からかい)」からその名がついたように、陽気でからかう歌詞が多く、お祭りや宴会の場でよく奏されます。

ブレリアをソロで長々と踊ることはほとんどなく、たいていジャマーダ(呼び出しの合図)を出して歌に合わせて一振り、サパテアード(足技)などで見せ場を作ってサリーダ(舞台を去る・元の位置に戻る)という流れが多いですが、動きの自由度は高く、いわば「何でもあり」なのがブレリアと言えます。

ブレリアのリズムはソレアやアレグリアスと同じく12拍を1コンパスとしますが、テンポはずっと速く、パルマのコントラティエンポ(裏打ち)などがさかんに盛り込まれ、バイレ・カンテ・トーケ・パルマみんなで遊べる曲です。

ブレリアは地域ごとにも特徴があり、たとえばブレリア揺籃の地・ヘレスでは6拍ずつ小刻みにコンパスを取りながら、バイレに強いサパテアードなどは取り入れずもっとカンテに寄り添ったブレリアがみられます。
またカディスでは長調で歌われることも多く、アレグリアスの最後のブレリアにはこの「ブレリア・デ・カイ(カディス)」がよく取り入れられます。

ブレリアは宴会芸風の曲とも言えますが、実際は非常に難しく、コンパスに乗ってカッコよく踊れるようになるには練習と経験が必要です。

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フラメンコの代表曲

タンゴ

フラメンコにおけるタンゴは、アルゼンチン・タンゴとの関わりは薄く、アフリカ系キューバ人の音楽の影響でフラメンコに取り入れられたと言われています。
タンゴ発祥の地はカディスとされていますが、グラナダやセビージャ(特にトリアーナ地区)でも発展しました。
タンゴはアクセントのはっきりしたリズミカルなスタイルで、ブレリアと並んでフィエスタ(フラメンコの宴会)では欠かせない曲種です。
タンゴの歌詞の内容も明るいものが多く、音階はミを主音とするアンダルシア音階が基本ですが、グラナダやトリアーナでは長調や短調で歌われることもあります。

タンゴの振り付けでは、腰の入った、フラメンコらしいうねりやひねりを特徴とする動きがよく取り入れられます。

タンゴのコンパスは4拍子で比較的理解しやすいスタイルなので、初期に習う教室も多いです。
しかしそれは「簡単」という意味ではなく、シンコペーションが多用された横ノリをフラメンコらしく粋に表現するのはなかなか難しいものです(一歩間違えれば「お遊戯」になりかねません…)。

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フラメンコの衣装いろいろ

【コルドベス】
コルドベスとは帽子のことです。
コルドベスはタンギージョやガロティンといった曲でよく使われます。
コルドベスの特徴は硬いフェルト地でつばが広く、かぶりは浅い円筒形で頭頂部は平らです。
コルドベスを日本で購入する場合の価格は、だいたい15,000円〜25,000円くらいです。

【マントン】
マントンは、豪華な刺繍が施され、フリンジがたくさんあしらわれた大判のショールです。
マントンを衣装の上から羽織ったり、またマントンそのものを身体に巻き付けて衣装にすることもあります。
マントンを振り回したり肩に掛けたり振り付けの一環として使われることもあります。
マントンの素材はアムンゼンやシルクなどです。

【シージョ】
シージョはマントンよりも小振りな、三角形のショールです。
シージョを肩にかけたり首に巻いたりするほか、腰に巻いたりするのも粋な使い方です。

【バストン】
バストン(ステッキ)で床をこつこつ叩いてコンパス(リズム)を刻みながら踊ることもあります。
バストンを踊りに取り入れることは技術的にかなり難しく、相当な修練を要します。

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カマロン・デ・ラ・イスラ(カンテ)

1950年カディス県サン・フェルナンド生まれ、1992年肺ガンのため死去。

カマロン・デ・ラ・イスラの名前や歌声は、フラメンコに興味を持った人であればどこかで聞いたことがあると思います。
カマロン・デ・ラ・イスラは残念ながら若くしてこの世を去りましたが、今や伝説となったカンテ・フラメンコ界の至宝です。

カマロン・デ・ラ・イスラの全身からほとばしる苦しい叫びとも感じられるその歌声は、ときに激しく、ときに切なく、ときに妖しく、聴く者の魂を揺さぶります。

カマロン・デ・ラ・イスラは、1960年代後半から70年代にかけて、名ギタリストのパコ・デ・ルシアと10枚ものアルバムを収録しました。

1989年のアルバム「ソイ・ヒターノ」は、フラメンコ史上最高の売り上げを記録しました。
また2000年には、没後8年、生誕50年を記念して、未発表の曲や様々な時期のカンテを集めたアルバム「アントロヒア・イネディタ」がリリースされました。

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フラメンコの代表曲

ソレア

ソレアは「フラメンコの原点」「フラメンコの母」とも言われています。
ソレアの語源はスペイン語で孤独や寂しさをあらわす「soledad(ソレダー)」に由来するとの説が有力です。
その名の通り重く深みのある曲で、歌・踊りともにフラメンコの主要曲の一つです。

ソレアの構成は、まずフラメンコ特有の哀愁を帯びた、ゆったりとした荘厳な歌に合わせて踊る部分(レトラ)から始まり、複雑なサパテアード(足のステップ)を組み合わせたエスコビージャ(足技が中心となる部分)でテンポを上げていき、最後はブレリアで締めくくるというのが一般的です。

ソレアのリズムは12拍で1コンパス(リズムの一まとまり)となり、アクセントは3・6・8・10・12もしくは3・7・8・10・12拍目にあります。
フラメンコの曲には、この12拍を基本とするものがいくつかあり、ソレアのコンパスの刻み方は他にも応用できます。

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フラメンコの衣装(ドレス)

フラメンコの衣装に魅力を感じてフラメンコを始めた方もたくさんいらっしゃいます。
フラメンコの衣装は華やかで個性的なものが多く、見ているだけでも楽しいものですし、実際着てみるとやはり「踊りたい!」とテンションが上がるものです。

フラメンコの衣装に「こうでなければならない」という制約はありませんが、明るい曲の場合はボランテ(フリル)などがついた華やかで明るい色合いの衣装、暗い曲の場合はシンプルな形で落ち着いた色合いの衣装を着ることが多いです。
フラメンコの衣装には、ワンピース・タイプ、ツーピース・タイプとがあります。

フラメンコの衣装にも流行があり、ここ数年はマーメイドラインで袖はボリュームのあるフリルが肘より少し下にくるものが流行しているようです。

フラメンコの衣装の中には「バタ・デ・コーラ」と呼ばれる後ろの裾が長い衣装もあります。
これは、どちらかというと大きな舞台向きです。

男性の衣装は、伝統的には腰高のズボンにベストや丈の短いジャケットを羽織るスタイルですが、最近ではこういったスタイルは少数派で、スーツが主流となっています。

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ザラ(ZARA)

ザラ(ZARA)は世界50カ国以上に展開するブランドです。
日本では「ザラ」と言われますが、スペインでは「サラ」です。

ザラの製品は、スペインらしいカラフルな色遣いや大胆なデザインからベーシックなアイテムまで、品数と種類が豊富です。
ザラ(ZARA)といえば、年に何回もデザインや色彩を入れ替え、企画から製造までのテンポが非常に早いことも特徴といえます。

ザラではレディース、メンズ、キッズと揃っているので、トータルコーディネートも可能です。
また、フレグランスなどの小物類も扱っています。

ザラ(ZARA)はヨーロッパ版GAPとも称されているようです。

ザラは日本でも比較的お手頃な価格帯ですが、スペインでは特にバーゲン(スペイン語でrebaja=レバッハと言います)シーズンの1〜2月や7〜8月には、日本円にして1,000円を切るような価格でスカートが買えることもあります。

ザラと並び「マンゴー」もスペインでは人気のあるカジュアル・ブランドです。
マンゴーも日本に進出しています。

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ヘレス・デ・ラ・フロンテーラ

ヘレスへはセビージャから電車またはバスで南へ1時間。

また、空港もありますのでスペイン各地から飛行機で入ることもできます。


ヘレスはシェリー酒と良馬の産地として知られています。

「シェリー」は「ヘレス」が英語読みに訛ったものです。
ヘレスのバルで「ビノ(ワイン)」と注文すると、必ずシェリー酒が出てくるほど地元の生活に溶け込んでいます。

日本ではシェリー酒というとちょっとオシャレなイメージがありますが、ヘレスでは「おっさんの酒」といった雰囲気です。


ヘレスにはティオ・ペペの名で世界的に有名なゴンサレス・アンド・ビアスやサンデマン、ジョン・ハーベイなどのボデガ(醸造所)があり、工場見学の後にはシェリー酒を何種類か試飲させてくれます。

ヘレスはセビージャと並ぶフラメンコの中心地でもあり、最近ではフラメンコ留学先としてヘレスに滞在する人も増えてきました。

ヘレスのフラメンコではカンテが重要視され、タブラオよりはペーニャ(フラメンコ愛好家の集い)が発達しています。

レッスンも、セビージャと比べるとのんびりした雰囲気ですが、日々の生活も大切にしつつじっくり腰を落ち着けてフラメンコを学びたい人には向いていると思います。


ヘレスでは毎年2月末から3月上旬にかけてフラメンコの祭典「ヘレス・フェスティバル」が開催されます。

この期間中は著名なアルティスタ(アーティスト)のクルシージョ(短期講習会)が開講され、その受講者は劇場での公演も無料で観られます。

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フラメンコの代表曲

セビジャーナス

セビジャーナスは、おそらくほとんどのフラメンコ教室で最初に習う曲でしょう。

セビジャーナスは、その名の通りセビージャ起源の民謡で、フェリア(お祭り)やロメリア(巡礼)、また今日ではディスコなどでも老若男女を問わず踊られます。
セビジャーナスはソロではなくペアで踊られることが多く、またその応用として数人で円になって踊られることもあり、まさに人が集まる場では欠かせない曲となっています。

セビジャーナスは1番から4番までありますが、共通するパソ(ステップ)やパサーダ(ステップを踏みながらパートナーと交差して踊る位置が変わる箇所)がありますので、まずはそれを覚えましょう。
セビジャーナスが踊れると、スペイン(特にセビージャほかアンダルシア地方)を旅行する際、現地の人とのコミュニケーションのきっかけになるかもしれません。

セビジャーナスでは、パリージョ(カスタネット)やアバニコ(扇子)を使って踊ることも多いです。

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コンパス(フラメンコのリズム・アクセント)

コンパスは、フラメンコ特有のリズムやアクセントの決まりともいうべきものです。

コンパスが存在するために、即興性の強いフラメンコの世界においてカンテ、バイレ、ギター、パルマが一体となって演奏することを可能としています。

コンパスは、言ってみればフラメンコの共通言語なのです。
コンパスを理解していれば、たとえ初対面の奏者同士でも、ある程度合わせることができます。


コンパスは、大きく3拍子系と4拍子系に分類できます。

3拍子系は、ソレアやアレグリアス、ブレリア、グアヒーラなど12拍を一まとまりとする曲です。
また、ファンダンゴ・デ・ウエルバやセビジャーナスもこの系統になります。

4拍子系は、タンゴやルンバ、ティエント、タラント、ガロティンなどといった曲です。

この「12拍を1コンパスとする」考え方は、フラメンコを知る上で欠かせない概念だと思います。

たとえばソレア、アレグリアス、ブレリアなどは3・6・8・10・12もしくは3・7・8・10・12拍目にアクセントがあります。

たいていこのアクセントのある部分からパソ(足のステップ)を踏み始めたり(12から始まることが多いです)、あるいは踊りを止めたり(「抜ける」と表現することもあります。こちらは10で抜けることが多いです)します。

人によってはコントラ・ティエンポ(裏打ち)にアクセントを持ってきたり、アクセントの中にも強弱があるので一概には言えませんが、コンパスが要となっていることは確かです。


コンパスを言葉で説明するのはとても難しく、また初めのうちは音楽を聴いてもどこが1でどこが12なのかなかなかつかめないと思います。

コンパス感覚を磨くためには、なるべくたくさんのフラメンコを観たり聴いたりするほかありません。

数字をカウントしなくても、まずはギターのアクセントや、踊りが始まるところ、止まるところを頼りに、コンパスがぐるぐる回っていることを感じてみてください。

フラメンコとスペインと私15:00 | コメント(0) | トラックバック(0) | フラメンコといえば

サパトス(靴)

フラメンコのレッスンを始めるには、まずサパトス(靴)を用意しましょう。


サパトスは、普段履くパンプスなどと違い、足裏に釘が打ってあることで音が出るようになっています。

ただし、スタジオによっては床に傷が付くなどの理由で釘なしのサパトスを履くように言われることもあるので、教室の指示に従いましょう。

サパトスを選ぶ際には、フラメンコに限ったことではありませんが、やはり実際に履いてみて、できれば少し動いた方がよいでしょう。

サパトスのメーカーとしては、スペイン製ではメンケス、コラール、ガジャルド、アマジャなど、日本製ではユウカなどがあります。


サパトスのヒールの高さは女性用では6cm前後、男性用では3〜4cm前後のものが多いようです。

サパトス自体の重さやヒールの形・高さなどは、メーカーによって、またビギナー用とプロフェッショナル用とでも異なります。

女性用では甲の部分がゴムベルトのものと革ベルトのものがあり、素材も表革とスウェードがあります。

サパトスの最初の一足は黒が無難ですが、カラーバリエーションも豊富なので、衣装に合わせてコーディネートするのも楽しいものです。


男性用はくるぶしが隠れるくらいのブーツタイプになります。


サパトスの価格は、日本で購入する場合の目安としては、25,000円前後でしょう。

フラメンコとスペインと私12:00 | コメント(0) | トラックバック(0) | フラメンコの衣装

パルマ(フラメンコの手拍子)

フラメンコのシーンに、パルマ(手拍子)は欠かせません。

パルマは、気分に任せてただやみくもに手を叩いているわけではなく、フラメンコのリズムの決まり、すなわちコンパスに則って叩いているのです。

パルマをカンテに寄り添うように静かに叩くこともあれば、踊り手が複雑なパソ(ステップ)やコントラ(裏打ち)を披露する場面では、リズムの指針となるべく大きな音ではっきりと叩いたりします。
前者では、ソルドという低くこもった音を出す叩き方をすることが多く、後者ではセコというかん高く突き抜けるような大きな音を出す叩き方をすることが多いです。

パルマを習得するために、まずはコンスタントにセコを出せるように練習しましょう。
パルマでコントラ・ティエンポ(裏打ち)の練習をすることも、フラメンコのコンパス感覚を磨くためには不可欠です。
それと同時にコンパスの仕組みを学び、ジャマーダ(呼び出しの合図)、シエレ(曲の締め)など曲の構成を把握し、スビーダ(テンポを上げていくところ)などその場の空気を感じられるようになる頃には、すっかりフラメンコに魅せられているはずです。

ただし、フラメンコ公演を鑑賞中に客席からパルマを叩くことはやめましょう。
舞台上と客席とではどうしても音の届く速度にズレが生じるので、たとえコンパスを理解していたとしても音楽の妨げになります。
パルマではなくハレオ(「オレ」「ビエン」などといったかけ声)で高揚した気分を伝えると歓迎されますよ。

フラメンコとスペインと私10:00 | コメント(0) | トラックバック(0) | フラメンコといえば

アドルフォ・ドミンゲス

アドルフォ・ドミンゲスは、ガリシア出身のスペインを代表するデザイナーの一人です。

アドルフォ・ドミンゲス、エレナ・ドミンゲス夫妻が創り出すコレクションは、ミニマリズム(最小化・単純化)をブランドのテーマとしており、シンプルなデザインで幅広い年齢層に人気があります。

アドルフォ・ドミンゲスではメンズ・レディースともあり、また靴やベルト、フレグランスなどの小物類も扱っているので、総合ブランドと言ってよいでしょう。

アドルフォ・ドミンゲスの服は、価格の割に品質がよく、特にスーツのカッティングには定評があるようです。
OLの通勤服などに手頃なブランドではないでしょうか。

アドルフォ・ドミンゲスのカジュアル・ラインである「U アドルフォ・ドミンゲス」では、スペインらしい大胆なデザインと色遣いで、個性的なアイテムも揃っています。

フラメンコとスペインと私01:52 | コメント(0) | トラックバック(0) | スペインのブランド

セビージャ スペイン旅行(アンダルシア)

セビージャはアンダルシアの中心都市で、マドリードからAVE(スペイン版新幹線)で南へおよそ2時間半のところに位置します。
また空港もあるので、マドリード・バラハス空港で国内線に乗り継いで行くこともできます。
AVEに乗車するマドリードのアトーチャ駅周辺は治安があまりよくないので、セビージャが目的の人はこの空路を利用するケースも多いようです。

セビージャの見所としては、高さ97.5mを誇るセビージャの象徴「ヒラルダの塔」や、かのコロンブスも眠るスペイン最大の「カテドラル」、ムデハル様式の建物が美しい「アルカサル」、白壁の家並みが美しい、細い路地が迷路のように入り組んだ「サンタ・クルス街」などがあります。

セビージャでは、スペイン三大祭りのひとつ「フェリア(春祭り)」が毎年4月に1週間ほど開催されます。
この期間中は、スペイン全土はもとより、世界中から観光客が集まるので、宿泊先も事前に確保したほうが安心です。

セビージャ市内の、普段はただの空地に過ぎないフェリア専用広場に、カセータと呼ばれる小屋がひしめくように建ち並び、その中ではギターやパリージョとともにセビジャーナスが歌われ踊られます。
女性はフラメンコ衣装で着飾り、コルドベスをかぶった乗馬服の男性は、馬の背に女性を乗せて颯爽と道を行き交います。

セビージャでフラメンコ衣装を買うのであれば、シエルペス通りやクナ通りを歩いてみましょう。

セビージャはフラメンコのメッカでもあり、教室やタブラオもたくさんあるので、フラメンコ留学先としてセビージャを選ぶ人も多いです。
著名なアーティストがクラスを開講していたり、また「クリスティーナ・ヘーレン財団フラメンコ芸術学院」や「タジェール・フラメンコ」などの総合アカデミアもあります。

セビージャのタブラオは「ロス・ガジョス」(老舗で、現在活躍するアーティストでここの舞台を踏んだ人も多い)「エル・パティオ・セビジャーノ」(定員300名の大きなタブラオ)などが有名です。

また、夏にはセビージャ市内および近郊で屋外のフラメンコ・コンサートもよく開催されるので、市内のツーリスト・インフォメーションや旅行会社をチェックしてみるとよいでしょう。
このコンサートは夜に開催されることが多いのですが、真夏で日中は40度を超える暑さであっても夜は冷え込みますので要注意です。
上着は必携、セーターを着込みたいくらい寒いこともあります。

セビージャではこのほか、フラメンコの祭典として2年に1回、9月から10月にかけて「ビエナル・デ・フラメンコ」が開催されます。
セビージャ市内のいたるところで一流アーティストの公演が連日開催されるため、世界中からフラメンコ・ファンや練習生が集まります。


【クリスティーナ・ヘーレン財団フラメンコ芸術学院】
Fabiola 1
TEL 95-4217058

【タジェール・フラメンコ】
Peral 49
TEL 95-4564234

【ロス・ガジョス】
Plaza de Santa Cruz 11
TEL 95-4216981

【エル・パティオ・セビジャーノ】
Paseo de Cristobal Colon 11
TEL 95-4214120

フラメンコとスペインと私01:38 | コメント(0) | トラックバック(0) | スペイン旅行

アントニオ・ガデス(バイレ)

1936年アリカンテ県エルダ生まれ、2004年胃ガンのため死去。

アントニオ・ガデスは、舞踊家・振付家としてあまりにも有名です。

アントニオ・ガデスの大きな功績の一つは、フラメンコを舞台芸術にまで高めたことでしょう。
スペイン国立バレエ団結成時の芸術監督に就任し、退任後は自身の名を冠したアントニオ・ガデス舞踊団を率いて世界中で公演しました。
アントニオ・ガデス本人も舞踊団も度々来日していますので、その緻密で完璧な舞台をご覧になった方も多いのではないでしょうか。

アントニオ・ガデスの意志を受け継ぎ、長年ガデス舞踊団でアントニオ・ガデスの相手役を踊ってきたステラ・アラウソを中心に結成された新生アントニオ・ガデス舞踊団が、今年2・3月に来日公演を果たしました。

アントニオ・ガデスは、カルロス・サウラ監督と組み、フラメンコ3部作といわれる映画「血の婚礼」「カルメン」「恋は魔術師」を撮影しました。
このときの相手役であるクリスティーナ・オヨスもまた著名なバイラオーラです。

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アレグリアス

アレグリアスはフラメンコの「陽」の部分が色濃く表れ、ソレアとは対照的に明るく華やかで爽快な雰囲気の曲です。
アレグリアスの語源はスペイン語で「陽気な・快活な」といった意味の「alegre(アレグレ)」に由来する通り、スペイン南部の港町カディスの爽やかな海風やキラキラ輝く太陽を彷彿とさせ、人生を謳歌する喜びに溢れた曲と言えます。

アレグリアスと同系統の曲にはカンティーニャス、カラコレスなどいくつかありますが、歌い手がサリーダ(出だし)で「ティリティトラン、トラン、トラン」と歌い始めたらこれは確実にアレグリアスです。

アレグリアスの大まかな構成は、レトラ(歌振り)に始まり、シレンシオと呼ばれるスローテンポで短調の旋律のギターに合わせて静かに踊る部分を経てエスコビージャ(足技)、そして最後はブレリアなどで締めくくるのが一般的です。

アレグリアスの基本的なコンパスはソレアと同じ12拍で、より軽快にソレアとブレリアの中間くらいのテンポで刻まれます。
主なアクセントは3・6・8・10・12拍目です。

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