速いリズムとはっきりとしたコンパス、ハレオ(かけ声)とパルマに彩られた、にぎやかで活発な愛嬌溢れるこの曲がブレリアです。
ブレリアは「burla(からかい)」からその名がついたように、陽気でからかう歌詞が多く、お祭りや宴会の場でよく奏されます。
ブレリアをソロで長々と踊ることはほとんどなく、たいていジャマーダ(呼び出しの合図)を出して歌に合わせて一振り、サパテアード(足技)などで見せ場を作ってサリーダ(舞台を去る・元の位置に戻る)という流れが多いですが、動きの自由度は高く、いわば「何でもあり」なのがブレリアと言えます。
ブレリアのリズムはソレアやアレグリアスと同じく12拍を1コンパスとしますが、テンポはずっと速く、パルマのコントラティエンポ(裏打ち)などがさかんに盛り込まれ、バイレ・カンテ・トーケ・パルマみんなで遊べる曲です。
ブレリアは地域ごとにも特徴があり、たとえばブレリア揺籃の地・ヘレスでは6拍ずつ小刻みにコンパスを取りながら、バイレに強いサパテアードなどは取り入れずもっとカンテに寄り添ったブレリアがみられます。
またカディスでは長調で歌われることも多く、アレグリアスの最後のブレリアにはこの「ブレリア・デ・カイ(カディス)」がよく取り入れられます。
ブレリアは宴会芸風の曲とも言えますが、実際は非常に難しく、コンパスに乗ってカッコよく踊れるようになるには練習と経験が必要です。