パコ・デ・ルシアは、フラメンコ・ギタリストの第一人者です。
パコ・デ・ルシアの偉大な功績の一つは、ジャズやサルサ、ボサノバなど他のジャンルの要素を取り込んで、フラメンコの伴奏方法や和音進行に革新をもたらしたことにあります。
現在活躍する若手ギタリストで、パコ・デ・ルシアの影響を受けていない者はいないと言っても過言ではないでしょう。
パコ・デ・ルシアは、名カンタオールの故カマロン・デ・ラ・イスラと組んで数多くの名演奏を残し、またジャズ・ミュージシャンでフルート奏者のホルヘ・パルドやエレクトリックベース奏者のカルラス・ベナベンらとセステット(六重奏団)を結成し、来日公演も行っています。
また、カルロス・サウラ監督、アントニオ・ガデス主演の映画「カルメン」では音楽を担当し、自らも出演しました。
パコ・デ・ルシアのこれまでの偉業を超えられるのは、これからも進化し続けるであろうこのアルティスタ(アーティスト)本人しかいないかもしれません。
パコ・デ・ルシアのアルバムは多数リリースされていますが、ジャズ・ギタリストとの共演から得たエッセンスと伝統的なフラメンコが見事に融合し、フラメンコ・ギターの新たな境地を拓いた「シロコ」などは必聴です。